27 Dec 2015

イギリスゴルフ 番外編 // ロンドン近場のゴルフコース,M25の内側の10選 // Ver.2

1年以上前に「ロンドン近場のゴルフコース,M25の内側の10選 // Golfmagic.com」という記事を書きました。このときは英語の記事を翻訳しただけですが,1年経って少しだけ得た知識をもとに,自分なりのリストを作ってみます。カネに糸目はつけない前提です。

1. Walton Heath
Old と New の2コースがあって,Old Course は M25 の内側にふたつだけある World Top 100 コース のうちのひとつ。New Course も GB&I の Top 100 にランクインするクオリティ。戦略性と自然美を兼ね備えたインランドコースで,その名が示す通り,夏になるとヒースが咲き誇りなんとも美しい光景に。ビジターでも週末はプレー可能だが,12時以降のみ。
Postcode: KT20 7TP
http://www.waltonheath.com/

2. St George's Hill
Harry Colt 設計,1912年。ロンドン南西部 Weybridgeのプライベート超高級住宅のエリア内にあって,そのエリアへの入口のゲートをくぐるときは緊張した。Red/Blue/Greenの3コース(各9ホール)で,Red & Blue は上記の Walton Heath (Old) と並んで World Top 100 コース。Wanton Heath よりは地形の高低差があり,ホールごとのバラエティがより豊かな印象を受けた。GreenコースはRed/Blueに比べると明らかにクオリティが落ちるが,18ホールでも27ホールでのグリーンフィーは変わらなかった。ビジターは平日のみプレー可能。
Postcode: KT13 0LN
http://www.stgeorgeshillgolfclub.co.uk/

3. The Addington
John Frederick Abercromby 設計,1912年。基本的にはそのときからコースは変わっていないらしい。打ち上げパー3の1番ホールから始まり,ブラインドのティーショットあり,有名な谷超え13番230ヤードパー3など,モダンなコースではありえない大胆で楽しいホールが楽しめる。ロンドンの南,East Croydon 駅からタクシーでアクセス可能。ビジターは週末でもプレー可能。
Postcode: CR0 5AB
http://www.addingtongolf.com/

4. Hadley Wood
Dr Alister Mackenzie 設計,1922年。あの Augusta National を設計したマッケンジーのコースが北ロンドンで楽しめる,というだけで訪れる価値があると思います。戦略的に配置されたバンカー,メモラブルなパー3ホールの数々,バラエティに富んだグリーンなどなど,楽しめて苦しめられる要素がいっぱい。地下鉄 Piccadilly 線の北端,Cockfosters 駅からタクシーでアクセス可能。ビジターは週末でもプレー可能。
Postcode: EN4 0JJ
http://www.hadleywoodgc.com/

5. The Grove
スコットランドの Kingsbarns や Dunconald Links,あるいは韓国の世界トップ100コース South Cape を手がけた Kyle Phillips 設計,2003年。2006年の WGC 開催地で,2016年の British Masters 開催地。と,なんとも「good on paper」なコースですが,実際はちょっと魅力に欠けるコース(もちろん Kyle Phillips ならではの戦略的で知的なレイアウトですが)。とはいえ,ここはホテル併設のいわゆる「Getaway」で,「夫がゴルフのあいだに奥様はスパ」的な過ごし方ができます。ビジターは週末でもプレー可能。
Postcode: WD3 4TG
http://www.thegrove.co.uk/

6. Hendon Golf Club
Hadley Wood がロンドンの Dr Alister Mackenzie 設計コースなら,こちら Hendon は Harry Colt 設計のコース。設立は1903年だが,Colt がコースを今のかたちに変えたのは 1925年。もちろん Sunningdale (New) や Swinley Forest などには劣りますが,それでも北ロンドンで Colt ならではの知的で自然で美しいレイアウトを気軽に楽しめるのは,なんとも嬉しい。Northern Line の Finchley Central からタクシーでアクセス可能。ビジターは週末でもプレー可能。
Postcode: NW7 1DG

7. Finchley Golf Club
ロンドンに移り住んでからいちばんプレーしていちばん愛着のあるコースかもしれません。Northern Line の Finchley Central からバスでアクセス可能。全英オープンを5回制した James Braid 設計のパークランドコース。サマーシーズンはグリーンがピュアでとても美しい仕上がりです。瀟洒なクラブハウスのスパイクバーで食べるクラブサンドイッチがなんとも美味しい。ビジターは週末でもプレー可能。
Postcode: NW7 1PU

8. Selsdon Park
上記の The Grove 同様,ホテル併設のゴルフコースが Selsdon Park。これも ロンドン南の East Croydon 駅などからタクシーでアクセス可能。ゴルフコースとしては特筆すべきものはないですが(というかプレーしたことがないです...アップダウンの激しいコースだとは聞いていますが),週末でも20ポンド程度でラウンドできるのが魅力でしょうか。Teeofftimes.co.uk で簡単に予約が可能です。
Postcode: CR2 8YA

9. Trent Park Golf Course
このブログで何度も書いた Trent Park。設計上は特筆すべきことはあまりないパークランドコースですが,週末も早朝からプレーできるのが嬉しいところ。Piccadilly Line の Oakwood 駅から歩いていけるので,まぁ便利なコースです。
Postcode: N14 4UW

10. Farleigh Golf Club
これまたロンドン南 East Croydon 駅からタクシーでアクセス可能。Red / Blue / Yellow の,9ホール☓3ホールからなる。ここも特に何がというわけではないですが,クラブハウスがキレイなのと,グリーンフィーが手頃なのとで,「ちょっとロンドンでゴルフをしてみたい」という日本からのお客さんを連れて行くにはちょうどいいかも。

番外編-M25のちょっと外側だけど,特筆すべきコース
1. Sunningdale
Old Course と New Course の2コース,計36ホール。2コースとも World Top 100 コース というのは,世界に数あるコースの中でここだけじゃなかろうか。Old Course は Willie Park Jnr 設計,New Course は Harry Colt 設計。1日で両コースをプレーできるお得なプランもあり(ウィンターシーズンなら£160,ただし平日のみ)。
Postcode: SL5 9RR
http://www.sunningdale-golfclub.co.uk/

2. Swinley Forest
強烈なプライベートクラブで,ロイヤルファミリーのあの方とかこの方とかもメンバーという。聞くところによると,メンバーの決まった額の年会費というものがなく,毎年末にその年にかかった経費を精算して,それをメンバーの頭数で割って負担するのだとか。World Top 100 コース であります。Harry Colt 設計。
Postcode: SL5 9LE

3. Woking
GB&I Top 100 コース。Tom Dunn 設計,1893年。1926年には Walker Cup をホストし,ボビー・ジョーンズが率いるUSチームを迎い入れた。ビジターは平日ならプレー可能。
Postcode: GU22 0JZ
http://www.wokinggolfclub.co.uk/

19 Dec 2015

ボールについた泥が弾道に与える影響 // GolfWRX

冬のロンドンのゴルフコースはとてもウェットで,フェアウェイであってもしょっちゅうボールに泥がつきますが,ボールについた泥は飛距離や方向にどれぐらいの影響を与えるのかという実験の結果が,GolfWRXに載っていました。

GolfWRX "The Science of Mud Balls (and predicting their flight)"
http://www.golfwrx.com/342840/the-science-of-mud-balls-and-predicting-their-flight/

テストの条件として,
  • Ping Man というロボットを使う
  • PINGのG30の4番アイアンを使う
  • インパクト直前のクラブヘッドスピードは95mphに設定
  • ボールは Titleist Pro V1x
  • 通常の条件ではキャリーが220ヤード
ということだそうでして,その結果がふたつのグラフで示されています。この棒グラフの先端が結果の平均値,そしてヒゲの部分がその平均値の95パーセント信頼区間だそうです(この場合,期待値は点で示したほうがいいと思うのだけれど)。


まずは左右のブレ。ざっくり言うと,泥がボールの右についていると打球は(上記の条件のもとでは)左に約25ヤードずれ,左についているときはその逆,泥が全体を覆っているときには左右のブレに関して統計的に有意な差は得られず,ということです。


つぎに飛距離に関して。泥が全体を覆っているときはキャリーは平均140ヤード,ボールの後ろ(というのは飛球線方向に対してでしょう)についているときにはキャリーは平均150ヤード,ボールの下では平均160ヤードにまで減少。ということで,「クラブフェースとボールとのあいだに泥がはさまるとインパクトのエネルギー伝達が阻害される」と,WRXの記事では言っています。飛距離の減衰が少ないのは泥がボールの前か上についているときだけれど,それでもキャリーは約10%減少,ということです。「ハイスピードカメラで見ると,ボールの泥はインパクトのときにその大半が吹き飛ばされる」らしいのですが。



10 Dec 2015

WITB // ジム・フューリックのクラブセッティング // 2015年8月8日現在 // WGC Bridgestone Invitational

そんなジム・フューリックのクラブセッティングです。



2015年8月8日現在 // WGC Bridgestone Invitational
  • ドライバー // Callaway Great Big Bertha / ロフト 9度 / シャフト Oban Kiyoshi Tour Limited / 長さ 44.625インチ
  • 3W // Callaway RAZR Fit Xtreme / ロフト 15度 / シャフト Fujikura Speeder VC 8.1X
  • ハイブリッド // Callaway X2 Hot / ロフト 20度 / シャフト UST Mamiya ProForce VTS 105 Hybrid (S-Flex) / 長さ 39.875インチ
  • アイアン // Callaway RAZR X Forged(4-PW) / シャフト KBS Tour 110 R-Flex(Hard stepped once)
  • ウェッジ // Callaway Mack Daddy 2 Tour Grind (52-10T), Titleist Vokey SM4 (56), Callaway Mack Daddy 2 (64-08C) / シャフト True Temper Dynamic Gold Tour Issue S400
  • パター // Odyssey Versa #1W (WBW)
  • ボール // Callaway SR3

ソース:
http://www.golfwrx.com/287915/jim-furyk-witb-2015/

関連リンク:
WITB // ジム・フューリックのクラブセッティング // 2015年4月17日現在 // RBC Heritage
WITB // ジム・フューリックのクラブセッティング // 2014年7月26日現在 // RBCカナディアンオープン
タイガー・ウッズが一瞬で見抜き一言で表現した,ジョーダン・スピースの強さの秘訣 // USA TODAY

タイガー・ウッズが一瞬で見抜き一言で表現した,ジョーダン・スピースの強さの秘訣 // USA TODAY



ジョーダン・スピースってテニスのジョコビッチに似ていて,どちらも「パッと見で分かりやすい武器があるわけじゃないけど,結果的にすごく強い」という印象を持っているんですが,そんなスピースの強さの秘訣をタイガー・ウッズが一瞬で見抜き一言で説明した,という記事が,USA TODAY にありました。

USA TODAY "Tiger Woods explains in one line why Jordan Spieth is so good at golf"
http://ftw.usatoday.com/2015/12/tiger-woods-explains-in-one-line-why-jordan-spieth-is-so-good-at-golf

なんでも,先週の Hero World Challenge でスピースのプレーを観ていたタイガーが,8番パー3でティーショットを打ったあとで「ねぇ,ジョーダン,今の5番?」と訊いたタイガーに向かって,スピースが指を4本出し,それでタイガーは悟って,「ジョーダン・スピースはよりアスレチックなジム・フューリックなんだね」と言ったとか。

おしまい。







ではなくて,USA TODAY は,「フューリックに比べられることは,多くの若いゴルファーが将来そうなるように望んでいることではない」なんて書いてますが,要するに,フューリックはものすごい独特なスイングで知られているけれど,スピースのスイングもフューリックほどではないにしろ独特で,それは俗に“チキンウィング”と言われるインパクト後の左肘のかたちに現れている,で,実はスピースほどではないにしろフューリックも似たような左肘の使い方をしていて,それはつまりふたりともフェースローテーションを多く使わない,それが結果的にショットの高い正確性につながっている,ということです。(その正確性が,タイガーがフューリックをリスペクトする一因なんでしょうが)

で,その正確性は当然ながら飛距離とのトレードオフではあって,フューリックの場合は飛距離がないものだから結局メジャーは2003年の全米オープンしか勝ててないよね,と USA TODAY は言ってるのですが,スピースの場合は「よりアスレチックなジム・フューリック」(by タイガー)なものだから,その正確性にさらにそれなりの飛距離が加わって,だからスピースは強いんだ,ということを,タイガーがその「5番アイアンで打ったと思ったら実は4番だった」という一件で判断した,ということらしいです。(この USA TODAY のポイントは,それを一瞬で見抜き一言で表現したタイガーがすごい,ってことなのかな。どっちでもいいけど)



とかいうとまた日本のゴルフ雑誌に「左ヒジは“曲がる”が正解!」とかいうタイトルの記事が載りそうな気がしますが,すでにあったりして。

「アーニー・エルスのフェースローテーションを見習え」と指導してくださった某ゴルフスクールの某コーチ,お元気でしょうか。いや,まぁ何が正解ってことでもないんでしょうけど。



スピースの2年前の映像ですが,だからってバックスイングでフェースの開きを抑えているかっていうとそうではなくて,トップでもフェースはあくまでスクエアなんですよね。

そういえば,その先週の Hero World Challenge で,たしかスピースは初日の2ホール目でホールインワンしてましたが,そのとき175ヤードを6番アイアンで打って,スピースは「ちょっと大きいかと思ったけど入った」って言ってたんですよね。それを見て「ちょっと大きいにしろ175ヤードを6番って,プロにしては長いクラブで打つのね」という印象を受けたのですが,それも結局は上の記事の話につながるのかも。