31 May 2015

イギリスゴルフ #54 // Hadley Wood Golf Club // 3度めのラウンド



このアリスター・マッケンジー設計のコースでプレーするのも3度めになりました。上の写真は14番パー5をグリーンから振り返って撮った写真です。ゴルフをしているときはどうしても前に気持ちが向きますすが,たまに後ろを見てみるとコースがぜんぜん違って見えるときがありますね。

ロンドンは冬の憂鬱さを補ってあまりあるほど夏が素晴らしい,と言われています。この時期は日の出が5時前,日の入りが21時過ぎ。この日のラウンドも16時ぐらいのティーオフでしたが,最後まで明るいなかプレーできました。


Hadley Wood で何度やってもスコアを崩すのがこの5番パー4です。フェアウェイバンカーは自分の飛距離では届かないはずの距離にあるのですが,アゴがそこそこあり,しかもフェアウェイ途中からダウンスロープになっていることもあって,どうしてもティーに立ったときに目に入ってしまう。2打目もそこそこ長い距離が残って,その上グリーンの入り口がバンカーで狭められているので,最後まで気が抜けません。


5番パー4のティーからの光景


5番パー4のグリーン


Sat 30 May 2016

30 May 2015

動画 // スイングスピードだけでシャフトのフレックスを決めていいのか // True Temper TTSchool

「It's not how fast you swing the club; it's how you swing the club fast.(どれだけ速くスイングするかが問題なのではなく,どうやってその速いスイングをしているかが問題なのだ)」と言っていますが,要するに同じスイングスピードだったとしてもスイングのテンポには違いがあり,シャフトの適正なフレックスはそれによっても変わるよね,ということです。

動画のいちばん最後に,6番アイアンのスイングスピードとスイングテンポ別の適正フレックスのテーブルが出てきますが,ざっくり言えば,テンポが早い人は1フレックス上げるべきことが示唆されています。

26 May 2015

WITB // クリス・カークのクラブセッティング // 2015年5月24日現在 // Crowne Plaza Invitational at Colonial

旅に出ていたのでプレーぶりは見れませんでしたが……,クラウンプラザ・インビテーショナルを制したクリス・カークのクラブセッティングです。3番ウッドの下は18度と21度のアイアン型ハイブリッド(Callaway Apex UT)ということで,鉄っぽいバッグですね。こういうの憧れてましたが。



2015年5月24日現在 // Crowne Plaza Invitational at Colonial
  • ドライバー // Callaway XR Pro / ロフト 8.5度,ニュートラルセッティング / シャフト Mitsubishi Rayon Diamana S+ 60TX / 長さ 44.5インチ(1インチ ティップカット)
  • 3W // Callaway X2 Hot / ロフト 15度 / シャフトMitsubishi Rayon Diamana ‘ahina 80X
  • ハイブリッド // Callaway Apex UT / ロフト 18度,21度 / シャフト True Temper Dynamic Gold Tour Issue S400
  • アイアン // Callaway Razr X Muscleback (4-9) / シャフト True Temper Dynamic Gold Tour Issue S400
  • ウェッジ // Callaway Mack Daddy 2 (47-11S, 52-12S, 58-14C) / シャフト True Temper Dynamic Gold Tour Issue S400
  • パター // Odyssey ProType PT10 / 長さ 35インチ / ロフト 3.5度
  • ボール // Titleist Pro V1x

ソース:
http://www.golfwrx.com/287833/chris-kirk-witb-2015/

関連リンク:
WITB // クリス・カークのクラブセッティング // 2014年1月17日現在 // Waste Management Phoenix Open

イギリスゴルフ #52, 53 // Askernish Golf Club // オールド・トム・モリス設計,失われそして再発見され復元されたコース

ゴルフコースをめぐる旅もここまで来たかと我ながら思いますが,スコットランドの離れ小島,サウス・ウイスト島(Isle of South Uist)にある Askernish Golf Club でプレーをしてきました。日帰りはできないので島に1泊,そして2ラウンドをしました。

ウイスキー好きの方ならアイラ島をご存知だと思いますが,この South Uist を含む Outer Hebrides(アウター・ヘブリディーズ)は,そこからさらに北東にある諸島。いまだに住民の7割近くがゲール語を話すという地域です。


これがロンドンとグラスゴーとサウス・ウイストとの位置関係。

グラスゴーから最寄りの Benbecula 空港までプロペラ機で北西に1時間弱,そこからクルマで南に40分ほどでコースに到着。ちなみに Benbecula は「ベンベキューラ」だと思っていましたが,実際には「ベンベッキュラ」と,ふたつめの「べ」にアクセントを置いて発音します。航空会社の人は「Benbec」と略して言っていました。


奥がロンドンからグラスゴーまで乗ったeasyJet,手前がグラスゴーからベンベッキュラまで乗ったFlybeのプロペラ機。


ベンベッキュラ空港はこれほど小さい。

さて,この Askernish Golf Club は,興味深い歴史を持っています。もともとは1891年,Lady Gordon-Cathcart の招きによって訪れたオールド・トム・モリスが設計し開設。しかし Cathcart の死を境にコースは消滅。1980年台には South Uist のゴルフ人口は事実上ゼロに。2002年,引退した警察官 Colin McGregor が芝を刈って9ホールのコースを作り,島でのゴルフへの興味も復活。そして2005年,マスターグリーンキーパーである Gordon Irvine がフライフィッシングで島を訪れた際に,このオールド・トム・モリスのコースの存在を知り,そして翌2006年,Gordon Irvine はゴルフアーキテクト Martin Ebert とともに再び島を訪れ,単に芝を刈るだけでかつてのコースを「復元」させた…。


ゴルフコースのカフェに飾られてあった,オールド・トム・モリスの肖像画。


こちらはクラブ開設時のメンバーの写真だったかな。

といったように,かつて消滅したコースが再発見され復元されたこと自体が奇跡的ならば,その復元にあたってはそれまであった土地の芝をただ刈っただけでそれを行なったというのも,リンクスコースのあるべきかたち・本来のかたちを示唆しているようです。

その歴史やコースの雰囲気については,いかのGWの映像が参考になります。僕もコースに行く前に何度この映像を観て期待をふくらませたことか。




このコース,たしか芝を刈るのは週に1回だとかで,グリーンの芝もだいぶ長く(スティンプメーターで7フィートぐらい),フェアウェイの野菊が一面に咲いている状態。そんな茫洋とした草地で人気もほとんどないものですから,コースガイドを見ていてもどちに向かって打てばいいのか方向を見失うホールがたまにある状態。「海岸近くの芝の上で球を打って遊ぶ」という,ゴルフの原風景・原体験と言えるものが,ここにはあります。



1番パー5,右ドッグレッグ。オープニングは何かを予感させるというほどのものはなく,ウォームアップにはちょうどよいプレーンなホール。


2番パー3のグリーン。あるがままの土地の芝を刈っただけという様子で,小さな傾斜がいっぱいある。グリーンは遅いので,下りのパットもけっこう簡単。それが逆に面白い。


6番パー5のティー近くで,ようやく大西洋を拝むことができる。「ここまでやってきてよかった」と思える瞬間。


7番パー4から,絶景のホールが続く。ティーから見下ろすと,右に大西洋,そしてその左には小さな丘に挟まれたフェアウェイが見える。


その7番パー4をグリーンから振り返ると,こんな光景。このフェアウェイを歩いているときは,何か別世界を訪れたかのようなトリップ感があります。


8番パー4のグリーン左脇のバンカーは,このコース全体で片手で数えられる数しかないバンカーのひとつ。レーキは置かれていなく,自然にできた砂地がそのまま放置されているような佇まい。


9番パー4の2打目付近。そもそもティーショットはブラインドで,2打目もこのような位置から。「砲台」なんて表現では生易しい,前後が強烈に傾斜しているグリーンに向かって打っていくかたち。風を計算に入れて打ったアイアンショットが,見事にグリーンに乗ったときの感動といったら!


11番パー3は,海の方向にある向こうの丘に向かって打つかたち。風は向かい風。ティーからグリーンフロントエッジまで約180ヤード。昔の飛ばないボールとクラブで,どうやってプレーしていたんだろうか。


12番パー5。左右ふたつのルートがあって,ティーショットが安全に打てる右のルートでは,2打目がブラインドに。左はティーショットの落とし所が狭いけれど,2打目地点からはグリーンがよく見渡せる。このスケールの大きさが,手を加えない自然の地形を活かすかたちで実現されているのが凄い。


16番パー4。かたちとしては軽い右ドッグレッグになるのだが,グリーンの左手前を小さな丘がさえぎる。ティーショットの飛距離を抑えれば2打目地点からはグリーンが見える。ティーショットが飛ばせば,2打目は完全にブラインドのアプローチショットになる。グリーンはほぼ全方面が下り傾斜に囲まれたパンチボウルドグリーン。私はなぜかこのホールと相性がよく,2ラウンドしてパーとバーディー。


最終18番ホールは,左ドッグレッグのパー5。大きなグリーンが待っている。安堵感と達成感と名残惜しさとを感じるところ。


コース全体に咲きみだれる野菊。「雑草と言う名の草はない」という昭和天皇のお言葉を思い出したりする。


コースにいた羊。その右に見えるのは,羊が掘った穴かな。「リンクスにおけるバンカーは,そもそも強い風雨をしのぐために羊などが掘った穴が起源」というのがよくわかった。


Sun 24 May 2015
Mon 25 May 2015

24 May 2015

イギリスゴルフ #51 // Dundonald Links // 2003年オープンのモダンリンクス,設計はカイル・フィリップス

1か月前のグラスゴーへの旅では雨でキャンセルせざるをえなかった,Dundonald Links でようやくラウンドすることができました。ターンベリーやプレストウィック,トゥルーンなどの名門がひしめくスコットランド西岸Ayrshire地域の中で, Dundonald Links は2003年設立という若いコースです。

設計はKyle Phillips(通称KP)。日本での作品はないのでなじみのない名前かもしれませんが,こちらのリンク先にあるように,世界中で活躍中のコースアーキテクトです。いちばん有名なのは,スコットランドのKingsbarnsでしょうか。ロンドン近郊では,2006年にWGCをホストした The Grove があります。韓国の Southcape もなかなかの出来らしいと聞いています。

コースの雰囲気は,下のオフィシャルムービーからご覧いただけます。



で,ラウンドしてみての感想をランダムに。
  • 各ホールの設計としては,奇をてらったところはなく,いかにも「ずっと前からここにあったリンクスですよ」という雰囲気を出しながら,それでいていずれも戦略的かつ緻密に設計がなされているという印象を受けました。
  • その裏返しになりますが,一方でゴルフコース(特にリンクスコース)が持っていて欲しいチャームや意外性には欠ける,アタマで理解する面白さはあっても,ココロで感じる楽しさには欠けるなと思います。
  • これはやっぱり与えられた土地というのが大きな要素になっていると思うのですが,そもそも道路からコースに入っていくまでの道,あるいは駐車場がなんとも殺風景で,ここで気持ちが高まらない(こういうのは瑣末な問題かもしれませんが,オーガスタナショナルでみんながマグノリアレインに興奮するのをみれば,ディテールがいかに大事かが分かると思います)。
  • そしてリンクスゴルフの楽しさのひとつ(あるいは最大の楽しさ)は海が見える光景だと思っているのですが,このコースは海が見えるまでに時間がかかる。光景的に面白かったのが,左側に鉄道の線路が走る13番パー4だというのがなんとも微妙。(その線路を越えて海岸までのエリアにあるのが Western Gailes Golf Club)
そんなこんなもあって,グリーンフィーは周囲のコースに比べて安かった(週末夕方で50ポンド)のにも関わらず,逆の入りはよくなくて,閑散とした印象がありました。

最後にコースの写真をいくつか。


3番パー5。クリークがフェアウェイを縦に流れる。


6番パー3。バックティーからの景色はなかなか。


9番パー4。距離はないけど,グリーン手前のクリークとバンカーが絶妙。


11番パー3。グリーンから少し離れて後ろにある,タコツボのようなバンカー。


13番パー4。フェアウェイ左にずっと線路が走ります。


Sat 23 May 2015


23 May 2015

リッキー・ファウラーはゴルフクラブも他とは違う // GolfWRX



GolfWRX "Rickie Fowler's golf clubs are like no one else's"
http://www.golfwrx.com/303138/rickie-fowlers-golf-clubs-are-like-no-one-elses/

(抄訳)
PGAツアーでリッキー・ファウラーのような人は他にはいないし,彼のようなゴルフクラブでプレーする人も他にはいない。普通のゴルフファンは,彼のことを眩しいオレンジのウェアとツバが真っ直ぐなプーマの帽子とで認識しているだろうが,彼のアイアンとウェッジが同じようにユニークであることを知っている人は少ない。

プレーヤーズ選手権でのマラソンマッチ,ファウラーのウェッジはTPCソーグラスのアイランドグリーンで威力を存分に発揮した。彼は17番の日曜日のピンロケーションに3度続けてアタックし(最終ラウンドで1度,プレーオフで2度),いずれもバーディーを獲得して,勝利をつかんだ。



それまでの批判をだまらせた勝利をつかんだクラブは,ファウラーと Cobra Golf とが何年もかけて微調整を重ねてきたアイアンとウェッジだった。最近,私はコブラのツアーオペレーション・ディレクター Ben Schomin と話す機会を得た。 彼こそが,ファウラーのユニークなクラブの責任者。彼が,ファウラーの非常にユニークなクラブのカスタマイズについて語ってくれた。

魔法の金属,タングステン


約3年前,Riviera Country Club のロッカールームで,ファウラーは Schomin に短尺のアイアンを試したいと伝えた。Schomin は半ダースの長さとシャフトが異なる6番アイアンを半ダースほど用意し,ブラインドテストを行なってどれがいちばんファウラーの気に入るかを試した。

レンジでのセッションのあと,ファウラーが選んだのは通常より0.5インチ短く,True Temper の Dynamic Gold X100 を「soft-stepped」にしたものだった。シャフトを短くするとフレックスは固くなる。それがシャフトをソフト・ステップにした理由だ。つまり,4番アイアンのシャフトを5番アイアンのヘッドに挿し,5番アイアンのシャフトを6番アイアンのヘッドに挿す。こうすることで,通常よりは少しだけ柔らかさが増す。

しかし,この長さの変更に伴って,他の問題が生まれた。そしてそれこそが,ファウラーのクラブをとても特別なものにしているのだ。シャフトを0.5インチ短くすると,クラブのスイングウェイト(バランス)が3ポイントほど落ちる。つまりバランスポイントがグリップ側に近づくので,ファウラーにとってはクラブが軽く感じられる。ファウラーは数か月間その軽いフィーリングのアイアンを使ったが,やはりスイングウェイトを重くすることにした。

またブラインドテストを行なった。そしてファウラーは,スイングウェイトがD3のアイアンを選んだ。Schomin はそのバランスを実現する方法を考えたが,それにはクラブヘッドの重量を6グラム増す必要がある。Schomin いわく,6グラムとはヘッドに加えるにはけっこうな重量で,果たして質量の重いタングステンが用いられることになった。



Schomin とコブラの機械工は,ヒッティングエリアの後ろにタングステンを埋められるよう,ファウラーのアイアンに穴をあけ始めた。Schomin がファウラーのウェッジで試した方法はファウラーのアイアンでもうまくいったのだが,それがまた新たな問題を生み出した。

「例えばウェッジの重さが308グラムで目標が320グラムだとします。12グラム増やす必要があるのですが,穴を掘ることで重量は300グラムにまで減ります。なので実際には20グラム増やすことになります」とSchomin。



ウェッジは通常,アイアンに比べて丸い形状をしています,特にタングステンのプラグが埋め込まれるトゥの部分が。これを実現するために,ウェッジを固定しておくための器具が開発されました。

そして,タングステンのプラグに強い圧力をかけてヘッドに埋め込み,それからクラブは研磨され,加工以前とほぼ同じに見えるように仕上げられました。



「それぞれのウェッジに2,3時間はかかります」と Schomin。「とても複雑なプロセスなのです」

ファウラーの62度のウェッジは,当初他の人向けのものだった


マスターズに向けた調整の時期,多くのツアープレーヤーは道具に変更を加えて,オーガスタならではの挑戦,タイトなライや速いグリーンや急なスロープに対応しようとする。そして,2015年のマスターズでファウラーが使った62度のウェッジは,予期せぬところから生まれた。その端緒は,カントリーミュージックシンガーの Jake Owen。



Owen はハンディキャップ3の熱心なゴルファーで,かつてはプロゴルファーへの道を模索したこともある。ゴルフファンなら,彼のことを,2015年のAT&T Pebble Beach Pro-Am でジョーダン・スピースとパートナーを組んだ人として認識しているかもしれない。彼らの成績は6位タイだった。

さて,ファウラーとコーチのブッチ・ハーモンはHonda Classic を前にした2月,Schomin とともにレンジにいた。そしれ彼ら3人はファウラーのドライバーの調整をしていた。Schomin とファウラーの友人である Owen もまたレンジにいた。そのレンジでのセッションのとき,Schomin が Owen の62度のウェッジをつくったことをハーモンが知った。それがハーモンの注意を引き,そしてファウラーの気にも止まった。

「このウェッジ,オーガスタでどうだろう?」と,ファウラーがハーモンに聞いた。

「素晴らしいアイデアだと思うよ」と,ハーモンが答えた。

そのウェッジをテストするため,ファウラーはチッピンググリーンに行き,悪魔のようなオーガスタのチッピングエリアを再現すべく,彼とハーモンが考えられる中で最も難しいショットを試した。Schomin が見つめる中。

「地面はとても固く,エッジからピンまではほとんど距離がない状態でした」と Schomin は語る。「正直にいって,あれは不可能なショットでした」。そこからファウラーは,すべてのショットをピンから3フィート以内につけた。果たして,そのウェッジはファウラーのものとなった。

いくつかの修正のあと(タングステンが加えられ,0.5インチ短くし,ソフトステップの True Temper Dynamic Gold S400 Tour Issue にリシャフトされ),ファウラーはその62度のウェッジをバッグに入れ,Honda Classic とその後のマスターズに挑んだ。以来,そのウェッジはファウラーのバックにとどまっている。



それはファウラーにとっていい変化となった。彼はかつて47度・51度・55度・59度という4種類のウェッジをバッグに入れていたが,62度を入れるために,55度と59度を抜いて,代わりに57度を入れた。

ファウラーの現在のアイアン




ファウラーの現在のアイアンは,ウェッジと違い,3本のタングステンのプラグがトゥからではなくソールから埋められている。というのも,コブラの Fly-Z Pro アイアンは,ファウラーのフィードバックをもとに造られたものだが,すでに寛容性を高めるためにトゥにタングステンが埋め込まれているからだ。しかしファウラーのアイアンは,短いシャフトでもバランスが出るよう,さらにヘッドの重量が増やされているのだ。

ファウラーのアイアンのスペック:Cobra Fly-Z Pro (4-9),KBS C-Taper 125 S+ シャフト,マイナス0.5インチ(6番で37インチ),ソフトステップ,バランスD3

Stepping up his stampings


リッキー・ファウラーのすべてのスタンピングを行なう Schomin いわく,彼はノートととりつづけ,新しいデザインでリッキーを驚かせようとしているという。

「私は他のウェッジメーカーと争おうとは思いません。どちらかといえば,プレーヤーのリアクションとの戦いなのです。どれだけ大きな笑いやリアクションが,そのスタンピングでプレーヤーから得られるか」。

で,このヒゲのスタンピング。



「まちがいなく,ヒゲのスタンピングは知られています。しかし,もう1年が経ちました。新ネタが必要ですね」

ウェッジのスタンピングは,ここ数年でツアープレーヤーのあいだでどんどん人気が高まっている。そのブームの火付け役のひとりは,間違いなく Schomin だ。

「私がそのブームを起こしたとは言いません。だけど,それを全面にやっておもしろくしたのは,私が最初です」

関連リンク:
WITB // リッキー・ユタカ・ファウラーのクラブセッティング // 2015年5月10日現在

21 May 2015

マキロイが教える「ショートゲームの基礎」 // Golf Digest

石川遼P & PGA "Erasing your mistakes"」で知った記事でございます。ロングゲームでガンガンいっているマキロイがショートゲームを説くというのも面白いですね。



Golf Digest "Rory McIlroy's Short-Game Basics"
http://www.golfdigest.com/golf-instruction/2014-09/rory-mcilroy-short-game-basics

(拙訳&抄訳)
いいゴルフの決め手は,何より「完璧なショットを求めないこと」。2011年の全米オープンのようにGIRが86%というときもあったけれど,アプローチショットをミスしたあとで寄せワンと取れたときほど自信が持てるものはない。2014年のウェントワースで BMW PGA 選手権を勝ったときも,日曜日のバックナインで4つの寄せワンとひとつのチップインを決めて32打であがった。自分のショートゲームに自信が持てれば,他のエリアが弱くても自分のゲームをマネージできる。グリーン周りに強ければ,すべてのゲームの要素が強くなる。グリーンまわりで自分が打てるショットの選択肢を研究すること。打つべきショットは,打てるかもしれないと思うものではなく,自分が打てると分かっているショットである。

ロー・チップでは,バックスイングで手首をヒンジしてターゲットに向けて開放していく感覚を持っている。特にタイトなライのときは,手首のヒンジを多く使うことなくできるだけシンプルな動きをするようにしている,ターフの上からボールを刈り取るような感じで。

ハイ・ピッチでは,特にフロップショットでは,クラブフェイスを開いて,ボールを真上に上げるべくクラブヘッドをインパクトの前後でできるだけ素早くボールの下を通過するようにしている。思うに,多くの人はフロップを打つときにボールをカットするようにしているが,そうではなくて,クラブをボールの下でターゲットに向けてリリースするようにしたい。

練習から信頼が生まれる。フロップやチップなど,これらのショットの打ち方を正しく理解する必要があるし,時間を費やさずにこれらのショットからいい結果を期待するのは無理。自らのルールとして,練習で10球中少なくとも7球成功しなければ,そのショットは本番では使わない。

ミスをコントロールできるわけではないが,最悪のミスは避けよう。奥より手前が安全なのであれば,その危険なところに行くようなクラブは使わないこと。安全に,そしてパットに賭けよう。

すべてのことを完璧にする必要はない。フルスイングのショットでミスをしても,ショートゲームが救ってくれる。そうやってラウンド中のモメンタムを維持を維持して,イマイチのラウンドでも制御不能にならないようにしよう。

19 May 2015

WITB // ジャスティン・トーマスのクラブセッティング // 2015年5月17日現在 // Wells Fargo Championship

タイトリストの915D4を使っている人を見たのは初めてです。



2015年5月17日現在 // Wells Fargo Championship
  • ドライバー // Titleist 915D4 / ロフト 8.5度 / シャフト Mitsubishi Rayon Kuro Kage Silver TiNi 70X
  • 3W // Titleist 915Fd / ロフト 13.5度 / シャフト Fujikura Motore Speeder Tour Spec VC 8.2 (X-Flex)
  • アイアン // Titleist 712U (2), Titleist MB 714 (4-9) / シャフト True Temper Dynamic Gold Tour Issue X100
  • ウェッジ // Titleist Vokey SM5 (46-10, 52-12, 56-14, 60-10) / シャフト True Temper Dynamic Gold Tour Issue S400
  • パター // Scotty Cameron GSS Tour Only Prototype
  • ボール // Titleist Pro V1X

ソース:
http://www.golfwrx.com/302988/justin-thomas-witb-2015/

関連リンク:
タイトリスト915 D4ドライバーが登場するらしい // MyGolfSpy


WITB // ジェフ・オギルビーのクラブセッティング // 2015年5月17日現在 // Wells Fargo Championship



2015年5月17日現在 // Wells Fargo Championship
  • ドライバー // Titleist 915D2 / ロフト 9.5度 / シャフト Aldila Rogue Limited Edition 70TX
  • 3W // Titleist 915F / ロフト 15度 / シャフト Aldila Rogue Limited Edition 70TX
  • アイアン // Titleist 714 CB 714 (2), Titleist 714 MB (3-9) / シャフト Nippon N.S. Pro Modus3 Tour 130X
  • ウェッジ // Titleist Vokey Design SM5 (48-08F, 54-10S bent to 55 degrees, 60-08M) / シャフト Nippon N.S. Pro Modus3 Tour 130X
  • パター // Scotty Cameron Tour Rat Prototype
  • ボール // Titleist Pro V1X

ソース:
http://www.golfwrx.com/302958/geoff-ogilvy-witb-2015/

関連リンク:
ALDILAのROGUEに関するPGAツアーの記事 // 2014年7月9日付

18 May 2015

WITB // ロリー・マキロイのクラブセッティング // 2015年5月17日現在 // Wells Fargo Championship

Wells Fargo Championship を制したロリー・マキロイのクラブセッティングです。3日目の11バーディー61は圧巻でした。最終日もパットが決まらず69だったもののショットは好調。マキロイのプレーを見ていると,ほんとドライバーの飛距離(と正確性)は大きな武器になるなって思いますね。

2月のセッティングとの相違点は,3番アイアンを抜いてかわりにウェッジを4本にしたところ。あと5番ウッドが Nike Vapor Speed にかわりました。



2015年5月17日現在 // Wells Fargo Championship
  • ドライバー // Nike Vapor Pro / ロフト 8.5度 / シャフト Mitsubishi Rayon Diamana S+ 70X
  • 3W // Nike Vapor Speed / ロフト 15度 / シャフト Fujikura Rombax Pro 95 (X-Flex)
  • 5W // Nike Vapor Speed / ロフト 19度 / シャフト Fujikura Rombax Pro 95 (X-Flex)
  • アイアン // Nike VR Pro Blades (4-9) / シャフト Royal Precision Project X 7.0
  • ウェッジ // Nike VR Forged (46度,52度,56度) Nike Engage Dual Sole (59度) / シャフト Royal Precision Project X 6.5
  • パター // Nike Method 006
  • ボール // Nike RZN Black
ソース:
http://www.golfwrx.com/276725/rory-mcilroy-witb-2015/

関連リンク:
WITB // ロリー・マキロイのクラブセッティング // 2015年2月1日現在 // Omega Dubai Desert Classic
WITB // ロリー・マキロイのクラブセッティング // 2014年8月10日現在 // 全米プロ選手権


イギリスゴルフ #50 // Finchley Golf Club // ドライバーとミニドライバーとを打ち比べ

プレストウィックへの旅,Lodon Golf Club を含む土日の連チャンといった週のあとは,いつもの Finchley Golf Club で調整のラウンド。

実はこの前の週に,エアロバーナーのミニドライバーを手に入れまして,今日はそのミニドライバーと普通のドライバーとを打ち比べてみようと思いました。どうせひとりでラウンドなので,普通に1ボールでやってても前の人を待つだけだしと思い。といいながら,結局途中からはどんどん前の組を抜いていったので,2ボールでやったのは6番ホールまででしたが。

5番パー4は400ヤード超のストレートなパー4で,風はだいたいいつも追い風が吹きます。



このホールではドライバーもミニドライバーも会心の当たりでしたが,2打目はアイアンで2番手の差が付きました。この2番手の飛距離さを得るために,左右に散るリスクを高めてもドライバーを使うのかというのがつねに課題になっているわけですが……。

しかしこの日は「背中の筋肉を使ってスイングする」ことを意識していたら,いつになくドライバーが安定して打てまして,これなら使えるなっていうことで,結局1ボールになってからもティーショットはほとんどドライバーを使ったのでした。

むしろ問題はアプローチショットの距離感が悪いということで,やっぱり思ったよりも番手を上げてグリーンの奥を狙うぐらいで正解なんでしょうねぇ。


Sun 17 May 2015

17 May 2015

キャロウェイ Big Bertha Mini 1.5 // GolfWRX

いよいよキャロウェイの Big Bertha Mini 1.5 の全貌が明らかになってきました。SLDRミニドライバーとエアロバーナーミニドライバーの両方を持つ,ドライビングFW好きの私としては,注目せざるを得ません。しかも今さら思い出したのは,宮崎のフェニックスで自己ベストの85を出したときにティーショットで使っていたのが,キャロウェイの X Hot 3Deep だったということで。



GolfWRX "Callaway Big Bertha Mini 1.5"
http://www.golfwrx.com/302402/callaway-big-bertha-mini-1-5/

(拙訳&抄訳)
キャロウェイの Big Bertha Mini 1.5 は,最近流行りの「ドライビングウッズ」カテゴリーへの新参者。つまり,フェアウェイウッドとするにはサイズが大きく,現代の通常のドライバーの約半分の大きさ。その大きなヘッドにより,ティーショットで用いたときには通常のフェアウェイウッドより飛距離と寛容性が期待され,しかしそのスマートなソールの形状により,必要とあれば芝の上からでも打てる。シャフトの長さは通常のドライバーより短いゆえ,ティーショットでのコントロールが期待できる。

キャロウェイは2013年に X Hot 3Deep をリリースし,現代のドライビングウッドカテゴリーの幕を開けたのは間違いない。フィル・ミケルソンは,ドライバーのかわりにストロングロフトでオーバーサイズのフェアウェイウッドを用いてその年の全英オープンを制し,そしてそのクラブの飛距離と低スピンについてプレスに熱く語った。43.5インチの 3Deep で,ミケルソンはドライバーとほとんど同じ飛距離が出せたという。



Big Bertha Mini 1.5 は,X Hot 3Deep の後継モデルとして多くの共通点を持っているものの,明らかに異なったクラブである。体積は 235cc と,X Hot 3Deep より 50cc 大きく,ティーショットにより重点をおいている。長さは0.5インチ長くなり,純正では44インチ,これは通常のドライバーよりは約1.5インチほど短い。



Big Bertha Mini 1.5 とそれ以前のキャロウェイのフェアウェイウッドとの違いはきっと,サイズの大型化という点を除けば,Mini 1.5 には調整機能が着いている点にあるだろう。キャロウェイの OptiFit ホーゼルにより,3度の範囲内でロフトが調整できる(1度ダウン,2度アップ)と同時に,それとは独立して2段階のライ角の設定ができる(ニュートラルとアップライト)。

よりディテールにこだわるゴルファー向けの情報として,Mini 1.5 はキャロウェイとして初めて,フェアウェイウッドで Forged Hyper Speed Cup Face と Forged Composite Crown を結びつけた。Face Cup は薄くて強度があり,フェースの柔軟性を高めてボール初速をより高め,一方で Forged Composite Crown によって重心を下げることができるゆえ,許容性が増す。



Big Bertha Mini 1.5 ($299) はロフト12度と14度が入手可能,5月29日発売開始。純正シャフトは 三菱レイヨンの Kuro Kage Silver TiNi Second-Generation 60グラム。

関連リンク:
写真 // キャロウェイ ビッグバーサ ミニドライバー プロトタイプ // GolfWRX

15 May 2015

東洋経済「スマホでプロ顔負けの鉄道写真を撮る技術」をゴルフコースの撮影に活かせないかしら

最近はゴルフコースで球を打つよりもコースの写真を撮る方を楽しんでいますが,そんな私にとってちょっと参考になりそうな記事がありました。画角の問題はたしかに認識していました。2打目地点からグリーンを映しても,どうしてもグリーンやガードバンカーが小さく映って,思った通りの絵にならないことが多いので。あと,HDR機能はまったく知りませんでした。これも試してみる価値がありそうです。

東洋経済「スマホでプロ顔負けの鉄道写真を撮る技術」
http://toyokeizai.net/articles/-/69282
  • 姿勢の基本は、立ったまま撮るのではなく、しゃがんで撮ること。ちょうど、人の腰の高さに視点が来るので「ウエストレベル」と呼ばれています。この高さから撮ると列車が落ち着いて見え、軽く見上げる形になり、堂々とした迫力も感じられます。一方、立ったまま撮ると、やや不安定な形になり落ち着きません。最近のスマホのレンズは、広角レンズ、つまり広い範囲が写るレンズを搭載する傾向があります。広角レンズは、記念写真や風景を撮るときは便利ですが、列車の撮影には適さない場合があります。
  • デジタルズームは画像の一部を切り取って整えたもので、画質は若干悪くなりますが、ある程度までは人間の目にはほとんどわかりません。むしろ積極的に使ったほうが、自然な画角になり、構図のバランスがよくなります。機種によって異なりますが、だいたいスライダーバーの3分の1くらいのところがお勧め。フルサイズのカメラで標準域と呼ばれる画角です
  • 新幹線、特に東海道・山陽新幹線を駅で撮る時に活用したいのが、HDR(ハイダイナミックレンジ合成)撮影機能です。実は、白を基調とした東海道・山陽新幹線は、実はスマホやデジタルカメラにとって非常に難しい被写体です。白い車体は太陽光をよく反射するので、明るさを車両に合わせると周囲が暗くなりすぎ、周囲がよく見えるようにすると逆に車体が真っ白に飛んでしまうのです。
  • そこで、HDR機能を活用しましょう。HDRとは、明るめと暗めの画像を2〜3枚同時に撮影し、それらを合成することによって暗いところから明るいところまでよく見える写真を生成する機能のことです。複数の写真を合成するため動いている列車には使えませんが、駅に停車している新幹線には有効で、駅の雰囲気と車両の質感を同時に表現できます。

13 May 2015

USアマチュアの2019年と20年の開催地が Pinehurst と Bandon Dunes に決定 // Golf Channel



Golf Channel "Pinehurst, Bandon to host U.S. Amateur in '19, '20"
http://www.golfchannel.com/news/golf-central-blog/pinehurst-bandon-host-us-amateur-19-20/

USアマチュア選手権の会場が,2019年はPinehurst No.2 コース,2020年は Bandon Dunes に決まったそうです。Pinehurst No.2 は当然2014年の全米オープンおよび全米女子オープンの会場で,USアマチュアの開催歴もアリ。 Bandon Dunes はUSアマチュアをホストするのは初めて。

Bandon Dunes は,オレゴン郊外に Mike Keiser が造った「夢のコース」。多くのゴルフコースファンの「いつかプレーしたいコース」リストに載っているものと思います。その立ち上げの経緯については,この本が詳しいです。


ちなみに,USアマチュアの開場は,今年はシカゴ郊外の Olympia Fields,2016年は Oakland Hills,2017年 Riviera,2018年 Pebble Beach。ということで,ごまんとゴルフコースのあるUSでも,こういった大きな大会が開催されるのは案外限られているというのが分かりますね。

WITB // ウェブ・シンプソンのクラブセッティング // 2015年5月9日現在 // Players Championship

今まで書いていそうで書いていなかった,ウェブ・シンプソンのクラブセッティングです。ドライバーと5Wは使い慣れた913,3Wは飛距離重視で915,といったところでしょうか。ドライバーのシャフトはKuroKageです。



2015年5月9日現在 // Players Championship
  • ドライバー // Titleist 913D3 / ロフト 10.5度 / シャフト Mitsubishi Rayon Kuro Kage Silver TiNi 70X
  • 3W // Titleist 915Fd / ロフト 15度 / シャフト UST Mamiya ProForce VTS 8TX
  • 5W // Titleist 913Fd / ロフト 18度 / シャフト UST Mamiya ProForce VTS 8TX
  • ハイブリッド // Titleist 915Hd / ロフト 21度 / シャフト Graphite Design Tour AD-DI 105X
  • アイアン // Titleist 680 MB (4-9) / シャフト True Temper Dynamic Gold X100 Tour Issue
  • ウェッジ // Titleist Vokey SM5 (48, 54, 60) / シャフト True Temper Dynamic Gold S400 Tour Issue
  • パター // Odyssey White Hot Pro V-Line / 長さ 34インチ
  • ボール // Titleist ProV1X

ソース:
http://www.golfwrx.com/301798/webb-simpson-witb-2015/

関連リンク:
ウェブ・シンプソンがショートパターで「62」 // GolfWRX


本 // 鈴木康之,藤岡三樹臣,杉山通敬『痛快!ゴルフ学』集英社インターナショナル

なぜ表紙が坂本竜馬なんだ,というが,誰しもが最初に抱く印象だと思いますが……,前に取り上げた印南一路『すぐれたゴルフの意思決定』東洋経済新報社の中で,「コース設計家が錯覚をどう使うか知れば,錯覚のある場所が見抜きやすくなり,錯覚を予防するのに有効と思われる。ところが,この観点から書かれた書物は,『痛快! ゴルフ学』(集英社インターナショナル,2002年)の第13章「ゴルフ造園学」以外にはほとんど見当たらない。」とあったので,買って読んでみました。

ちなみに著者たちは,Amazonの情報によると
鈴木康之
1937年生まれ。ゴルフマナー研究家。広告界でコピーライターとして活躍するかたわらゴルフマナー研究に取り組んで四半世紀。雑誌、新聞、インターネットに連載物を執筆しつつ1999年にマナー研究の集大成『ピーターたちのゴルフマナー』(ゴルフダイジェスト社)を上梓

杉山通敬
1935年生まれ。ゴルフライター。『ゴルフダイジェスト』編集長を経て1960年にフリーの文筆業に転ずる。一貫して「ゴルフは文化である」の視点で著述活動する

藤岡三樹臣
1935年生まれ。ゴルフ史研究家。上智大学卒業後、イギリスに留学しゴルフ史を研究する。ゴルフ資料の膨大な収集家でもある。元日本ゴルフ協会事務局次長、参与。英国ROYAL ST.DAVID GC会員。PGA学術会員。GCS(収集家)会員
だそうです。みなさん1930年代のお生まれなのですね。

痛快!ゴルフ学
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鈴木 康之 藤岡 三樹臣 杉山 通敬
集英社インターナショナル
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まず構成ですが,全部で27章からなっていまして,それぞれ章第が「ゴルフ犯罪学」「ゴルフ社会学」「ゴルフ造園学」などと,すべて「ゴルフxxx学」というかたちになっています。これらをすべてひっくるめて書名の「ゴルフ学」ということになる,ということなのでしょうが,「学問」もずいぶんと甘く見られたものだというか,薄っぺらい言葉の使われ方だなぁという印象が拭えません。で,各章のアタマが1見開きで,そこにその「なんちゃら学」という言葉と関係がありそうな偉人のイラストと,その偉人が本当に言ったのかしらと誤解させるような,ゴルフにまつわる格言めいたものが書かれているというかたち。(その流れで表紙が坂本竜馬なんでしょうが,それにしてもどうして竜馬なんだよっていう疑問はぬぐえない)

各章を3人の著者が分担して記述スタイルになっていまして,ちなみに「ゴルフ犯罪学」とは要するにスコアのごまかしにまつわる随筆,「ゴルフ社会学」とはいわゆる「江戸しぐさ」を枕にしながらのゴルフ場におけるマナーとエチケットに関する随筆,そして「ゴルフ造園学」は,コース設計,特に人間の認知(あるいは錯覚)に関する知見を活かしていかに設計者がプレーヤーたちを欺こうとしているかについて,といった具合です。

章によって文章のクオリティやスタイルにバラつきがありまして,ある章は何の腹の足しにもならない著者の想いを綴るもの,そしてある章はインタビューや取材を通じた読み応えのある内容,といった感じでして,そのバラけた感じがまた意図的なものなのでしょうから,そこに本の作り手たちの自己満足や自己陶酔が透けて見えなくもない。(少なくとも,繰り返しますが,安易に「学」という言葉を使ってほしくないのです,私は)

そんな中でも面白いと思った章は(カッコ内はその章の著者),

  • ゴルフ歴史学:主要な人物に焦点を当てた日本のゴルフ史。アーサー・グルーム,赤星六郎,中村寅吉など(杉山)
  • ゴルフ法律学:赤トンボの上にとまったボールの処理に関する,R&Aを巻き込んだ裁定について(鈴木)
  • ゴルフ言語学:日本のゴルフシーンに氾濫する和製英語について(鈴木)
  • ゴルフ造園学:上記の通り(鈴木,川田太三へのインタビューを基に)
  • ゴルフ建築学:ブリック&ウッドクラブ設立の経緯(鈴木)
  • ゴルフ経済学:日本のゴルフ料金はなぜ高いか? 下げられる余地はないのか? ゴルフ場の経営について(鈴木)
  • ゴルフ考古学:さまざまな経緯でなくなった日本のゴルフ場,その背景(杉山)
  • ゴルフ演出学:さまざまなニギリの方法を紹介(坊城浩)
  • ゴルフ文学:ゴルフに関する本のリストが参考になる
  • ゴルフ資料学:ゴルフの日本史と世界史を年表形式で
の,全10章です。