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リッキー・ファウラーはゴルフクラブも他とは違う // GolfWRX



GolfWRX "Rickie Fowler's golf clubs are like no one else's"
http://www.golfwrx.com/303138/rickie-fowlers-golf-clubs-are-like-no-one-elses/

(抄訳)
PGAツアーでリッキー・ファウラーのような人は他にはいないし,彼のようなゴルフクラブでプレーする人も他にはいない。普通のゴルフファンは,彼のことを眩しいオレンジのウェアとツバが真っ直ぐなプーマの帽子とで認識しているだろうが,彼のアイアンとウェッジが同じようにユニークであることを知っている人は少ない。

プレーヤーズ選手権でのマラソンマッチ,ファウラーのウェッジはTPCソーグラスのアイランドグリーンで威力を存分に発揮した。彼は17番の日曜日のピンロケーションに3度続けてアタックし(最終ラウンドで1度,プレーオフで2度),いずれもバーディーを獲得して,勝利をつかんだ。



それまでの批判をだまらせた勝利をつかんだクラブは,ファウラーと Cobra Golf とが何年もかけて微調整を重ねてきたアイアンとウェッジだった。最近,私はコブラのツアーオペレーション・ディレクター Ben Schomin と話す機会を得た。 彼こそが,ファウラーのユニークなクラブの責任者。彼が,ファウラーの非常にユニークなクラブのカスタマイズについて語ってくれた。

魔法の金属,タングステン


約3年前,Riviera Country Club のロッカールームで,ファウラーは Schomin に短尺のアイアンを試したいと伝えた。Schomin は半ダースの長さとシャフトが異なる6番アイアンを半ダースほど用意し,ブラインドテストを行なってどれがいちばんファウラーの気に入るかを試した。

レンジでのセッションのあと,ファウラーが選んだのは通常より0.5インチ短く,True Temper の Dynamic Gold X100 を「soft-stepped」にしたものだった。シャフトを短くするとフレックスは固くなる。それがシャフトをソフト・ステップにした理由だ。つまり,4番アイアンのシャフトを5番アイアンのヘッドに挿し,5番アイアンのシャフトを6番アイアンのヘッドに挿す。こうすることで,通常よりは少しだけ柔らかさが増す。

しかし,この長さの変更に伴って,他の問題が生まれた。そしてそれこそが,ファウラーのクラブをとても特別なものにしているのだ。シャフトを0.5インチ短くすると,クラブのスイングウェイト(バランス)が3ポイントほど落ちる。つまりバランスポイントがグリップ側に近づくので,ファウラーにとってはクラブが軽く感じられる。ファウラーは数か月間その軽いフィーリングのアイアンを使ったが,やはりスイングウェイトを重くすることにした。

またブラインドテストを行なった。そしてファウラーは,スイングウェイトがD3のアイアンを選んだ。Schomin はそのバランスを実現する方法を考えたが,それにはクラブヘッドの重量を6グラム増す必要がある。Schomin いわく,6グラムとはヘッドに加えるにはけっこうな重量で,果たして質量の重いタングステンが用いられることになった。



Schomin とコブラの機械工は,ヒッティングエリアの後ろにタングステンを埋められるよう,ファウラーのアイアンに穴をあけ始めた。Schomin がファウラーのウェッジで試した方法はファウラーのアイアンでもうまくいったのだが,それがまた新たな問題を生み出した。

「例えばウェッジの重さが308グラムで目標が320グラムだとします。12グラム増やす必要があるのですが,穴を掘ることで重量は300グラムにまで減ります。なので実際には20グラム増やすことになります」とSchomin。



ウェッジは通常,アイアンに比べて丸い形状をしています,特にタングステンのプラグが埋め込まれるトゥの部分が。これを実現するために,ウェッジを固定しておくための器具が開発されました。

そして,タングステンのプラグに強い圧力をかけてヘッドに埋め込み,それからクラブは研磨され,加工以前とほぼ同じに見えるように仕上げられました。



「それぞれのウェッジに2,3時間はかかります」と Schomin。「とても複雑なプロセスなのです」

ファウラーの62度のウェッジは,当初他の人向けのものだった


マスターズに向けた調整の時期,多くのツアープレーヤーは道具に変更を加えて,オーガスタならではの挑戦,タイトなライや速いグリーンや急なスロープに対応しようとする。そして,2015年のマスターズでファウラーが使った62度のウェッジは,予期せぬところから生まれた。その端緒は,カントリーミュージックシンガーの Jake Owen。



Owen はハンディキャップ3の熱心なゴルファーで,かつてはプロゴルファーへの道を模索したこともある。ゴルフファンなら,彼のことを,2015年のAT&T Pebble Beach Pro-Am でジョーダン・スピースとパートナーを組んだ人として認識しているかもしれない。彼らの成績は6位タイだった。

さて,ファウラーとコーチのブッチ・ハーモンはHonda Classic を前にした2月,Schomin とともにレンジにいた。そしれ彼ら3人はファウラーのドライバーの調整をしていた。Schomin とファウラーの友人である Owen もまたレンジにいた。そのレンジでのセッションのとき,Schomin が Owen の62度のウェッジをつくったことをハーモンが知った。それがハーモンの注意を引き,そしてファウラーの気にも止まった。

「このウェッジ,オーガスタでどうだろう?」と,ファウラーがハーモンに聞いた。

「素晴らしいアイデアだと思うよ」と,ハーモンが答えた。

そのウェッジをテストするため,ファウラーはチッピンググリーンに行き,悪魔のようなオーガスタのチッピングエリアを再現すべく,彼とハーモンが考えられる中で最も難しいショットを試した。Schomin が見つめる中。

「地面はとても固く,エッジからピンまではほとんど距離がない状態でした」と Schomin は語る。「正直にいって,あれは不可能なショットでした」。そこからファウラーは,すべてのショットをピンから3フィート以内につけた。果たして,そのウェッジはファウラーのものとなった。

いくつかの修正のあと(タングステンが加えられ,0.5インチ短くし,ソフトステップの True Temper Dynamic Gold S400 Tour Issue にリシャフトされ),ファウラーはその62度のウェッジをバッグに入れ,Honda Classic とその後のマスターズに挑んだ。以来,そのウェッジはファウラーのバックにとどまっている。



それはファウラーにとっていい変化となった。彼はかつて47度・51度・55度・59度という4種類のウェッジをバッグに入れていたが,62度を入れるために,55度と59度を抜いて,代わりに57度を入れた。

ファウラーの現在のアイアン




ファウラーの現在のアイアンは,ウェッジと違い,3本のタングステンのプラグがトゥからではなくソールから埋められている。というのも,コブラの Fly-Z Pro アイアンは,ファウラーのフィードバックをもとに造られたものだが,すでに寛容性を高めるためにトゥにタングステンが埋め込まれているからだ。しかしファウラーのアイアンは,短いシャフトでもバランスが出るよう,さらにヘッドの重量が増やされているのだ。

ファウラーのアイアンのスペック:Cobra Fly-Z Pro (4-9),KBS C-Taper 125 S+ シャフト,マイナス0.5インチ(6番で37インチ),ソフトステップ,バランスD3

Stepping up his stampings


リッキー・ファウラーのすべてのスタンピングを行なう Schomin いわく,彼はノートととりつづけ,新しいデザインでリッキーを驚かせようとしているという。

「私は他のウェッジメーカーと争おうとは思いません。どちらかといえば,プレーヤーのリアクションとの戦いなのです。どれだけ大きな笑いやリアクションが,そのスタンピングでプレーヤーから得られるか」。

で,このヒゲのスタンピング。



「まちがいなく,ヒゲのスタンピングは知られています。しかし,もう1年が経ちました。新ネタが必要ですね」

ウェッジのスタンピングは,ここ数年でツアープレーヤーのあいだでどんどん人気が高まっている。そのブームの火付け役のひとりは,間違いなく Schomin だ。

「私がそのブームを起こしたとは言いません。だけど,それを全面にやっておもしろくしたのは,私が最初です」

関連リンク:
WITB // リッキー・ユタカ・ファウラーのクラブセッティング // 2015年5月10日現在

4 comments:

  1. kazuharuです。
    非常に興味深い記事ありがとうございます!

    私も昔タイトリストの695 MB(DG300)というアイアン持っていてそれを全番手1.5インチぶった切って使用していました。
    何故かと言うとルークドナルドが5番アイアンで37.25インチだったので、私は『ルークがその短さなのに俺のが38インチで芯に当たるわけねーだろが』という単純な考えで実行に至りました。
    ※バランスを出すためにバックフェイスは鉛だらけで、せっかくのtitleistロゴが見えません(笑)

    結果は成功でした。(その時は…)
    8番を持った時に実質PWの長さになっていたので、クラブフェイスが今までよりも近くにある安心感からショットにも好影響を与えていました。

    しかし3ヶ月ほど経つと何故か距離が徐々に落ち始めて、更に数ヶ月もたつと7番で狙っていた距離を5番で打つようになってしまい『意味ねーじゃん』ということで695MBを売却してしまいました。
    (もともと中古で安く買ったんだしまぁいいかと…)

    でもこの豊のクラブ調整の記事を見ると、私の考えもあながち間違っていなかったのではと思っています(笑)

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    Replies
    1. harukazuさん,いつもコメントありがとうございます。この記事は僕もとても興味深いと思ったので,嬉しいです。

      やっぱり新車効果ってあるんですかね。慣れるにしたがって効果が薄れるという。。。7番の距離を5番で狙うとなると,けっこうなストレスというかプレッシャーですよね。

      ルークもユタカも身長が高い方がないので,それも長さと関係があるんでしょうかね。

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    2. 私のコメントにいつもreplyしていただきありがとうございます。
      ※新車効果で終わるならまだしも廃車にしてしまったんで…
      でもなんだかんだやっぱりあの短さは安心感がありましたね

      確かタイガーのアイアンにも調整の為のウェイトが入ってます。
      (チョイスと言う雑誌にメッキ塗装前のタイガー使用のVRアイアンの写真があり、ヘッドのトゥ側に1円玉ぐらいの大きさのタングステンが埋め込まれていました)
      このウェイト調整は短さから来るものなのか、ヘッドの返しを抑制するものなのかはわかりません(タイガーのアイアンの長さは標準より短かった気がします)

      ※アイルランドオープン2日目終わって首位と1打差のルーク…久々に『ある』かもしれませんね
      ①距離があまり長くない
      ②スコア伸びない泥試合
      ③マキロイが早々と(笑)

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    3. Irish Open のルークですが,2日目を終わって首位と1打差。たしかに少し期待してしまいましたが,3日目に伸ばせませんでしたね。さらに最終日は76。

      しかし終わってみたら2アンダー3人によるプレーオフ。天気が荒れたときのリンクスの怖さがよく出た大会でした。。。

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