グリーンサムとフォーサムとの違い // その基礎知識から戦略,ハンデ計算まで // GOLF Monthly

フォーサムとフォーボールの違いはこないだ書いたばかりですが,これはフォーサムとグリーンサムとの違い。

少し補足をすると,まずイギリスのゴルファーのあいだでは「ハンディキャップ」という概念は日本よりはるかに浸透しているという印象があって,たとえば日本の場合だとゴルファーの腕前を判断するのに「ベストスコアいくつ?」と訊くのが普通かと思いますが,イギリスでは「What do you play off?(ハンデいくつ?)」というのがほぼ必ずです(この「play off」という言いまわし自体,イギリスに来てから初めて知ったので,最初は意味が分かりませんでした)。いいクラブになると,プレーできるハンデの制限を設けているところもあります(例えばセントアンドリュースのオールドコースでも,男性は24・女性は36が上限)。

もうひとつ,日本のゴルフコースだと1組4人,それぞれがストローププレー(つまり4バッグ,あるいは4ボール),1組3人か2人なら割増料金,というのが普通だと思いますが,イギリスのコースの場合,1人でラウンドしている人も普通にいますし,割増料金もありません(3ボールか4ボールで割引,というケースはたまに見るけど)。と同時に,「プレーの進行を早めるために4ボール禁止」というコースもあるぐらいで,そういうコースでは4人でラウンドするときも,フォーサム(あるいはオルタネート)でプレーします。

ゴルフはそもそもマッチプレーから始まったわけで,マッチプレー重視の考え方はいまだにイギリスのゴルフコースのスコアカードに見受けられることもありますが(あと,フェスキューのラフにボールが入って見つからなくても,マッチプレーならそのホール落とすだけ,だからさっさと諦めて次に行く,という考えもあるみたい),そんな背景があってこその,このイギリスのゴルフ雑誌のマッチプレーのフォーマットならびに各フォーマットのハンデの算出・適用方法の解説につながる,のだと思います。



GOLF Monthly "Greensomes and foursomes: the differences"

http://www.golf-monthly.co.uk/features/the-game/greensomes-and-foursomes-the-differences-66430


グリーンサムもフォーマットも,いずれのフォーマットでもひとりがすべてのショットをぷれーするわけではない。グリーンサムの贅沢なところは,(同チームの)両方のプレーヤーがティーショットを打つのに対し,フォーサムではひとりだけがティーショットを打ち,そのティーショットを打つプレーヤーはホールごとに交代する。これゆえ,フォーサムは特にアメリカでは「オルタネート・ショット」と呼ばれる。


フォーサム


フォーサムは,難しくもなんともない。各ペアの各プレーヤーが交互にボールを打っていく。例えば,ある人がティーショットを打てば,もうひとりが2打目を打ち,というようにすべてのショットをホールアウトまで交互に打っていく。あるプレーヤーが奇数ホールのティーショットをすべて打ち,もうひとりが偶数ホールのティーショットをすべて打つ。もしペアがある時点で暫定球を打つ,あるいは他のボールを打つとなった場合,もともとのショットを打たなかった人が,それを打つことになる。


グリーンサム


グリーンサムとフォーサムはとの実際の唯一の違いは,ハンディキャップの適用が少しだけ異なるのを別にすれば,グリーンサムでは両方のプレーヤーがティーショットを打ち,そのあとで2打目にどちらのボールを打つか決めるところにある。ティーショットが選ばれなかったプレーヤーが2打目を打ち,それ以降はホールアウトまで交互に打っていく。次のホールでは,またふたりともティーショットを打ち,同じことを繰り返す。通常のグリーンサムでは,ひとりのプレーヤーのティーショットがラウンド中ずっと選ばれ続けるということもありうるが,別バージョンも存在する。例えば,St Andrews Foursomes では,ティーショットはふたりのショットからいい方を選べるが,そうすると(ティーショットが選ばれなかった)パートナーはすべての奇数ホールの2打目を打ち,すべての偶数ホールの1打目をプレーする。

また,Gruesomes というものもあり,自分たちが2打目にどのボールを打つかを相手チームが選ぶ。


戦略と戦術


両方のフォーマットに戦略は存在するが,フォーサムでは基本的にパートナーの選択にかかってくる。しかし,なにがベストの組み合わせかについては,さまざまな意見が存在する。ある人は,プレースタイルの似ているペアリングの方が,クラブ選択などについて同じ観点から話し合えるからいいと言う。またある人は,プレースタイルが異なっている方が,互いに補い合えるからいいと言う。例えば,飛距離がない人をできるだけショートパー4のティーショットが打てるようにするとか,アイアンプレーヤーにできるだけパー3のティーショットを打たせるようにするとか。

グリーンサムでは,ふたりともティーショットを打てるので,戦略としては誰が最初にティーショットを打つかという話になると思う。ティーショットの調子のいい人と悪い人がいたら,まず調子のいい人が安全に打ってボールをインプレ―にし,調子の悪い人のプレッシャーを和らげることができるかもしれない。同様に,ふたりのショットのクセや飛距離を考慮して,どちらのボールを使うかを決める必要があるし,そうであるからこそ,遠くに飛んだボールを選択するのが常に正しいとは限らない。

ティーショットをふたりとも打てるがゆえに,グリーンサムの方が少しだけ許容度が高いフォーマットといえよう。ふたりのすべてのショットが物を言うわけではない。一方で,フォーサムでは,ふたりのすべてのショットが重要になる。


ハンディキャップの適用


マッチプレーでは,CONGU の推奨するハンディキャップの適用方法は,フォーサムではチームの合計ハンディキャップの半分を適用,そしてグリーンサムでは「Greensomes Handicaps」の差をそのまま適用する。CONGUの推奨する「Greensomes Handicaps」の算出方法は,ハンデの低いプレーヤーの0.6倍と,ハンデの高いプレーヤーの0.4倍を合計するというものだ(6:4で加重平均するということですね)。


例えば,チームAのハンディキャップが5と12,チームBのハンディキャップが11と17だとして,

フォーサムの場合:チームAの合計が17,チームBの合計が28,その差は11,半分にして6(つねに四捨五入)。ということで,ストロークインデックスが1から6までのホールで,チームBが1打ずつのハンデをもらうことになる。

グリーンサムの場合:チームAの Greensomes Handicap は (0.6 x 5) + (0.4 x 12) = 3 + 4.8 = 7.8,チームBのGreensomes Handicap は (0.6 x 11) + (0.4 x 17) = 6.6 + 6.8 = 13.4。その差は5.6で,それを四捨五入して6として,ストロークインデックスが1から6までのホールで,チームBが1打ずつのハンデをもらうことになる。

ストロークプレーでは,同じ基準を用いるが,フォーサムではチーム合計ハンデの半分が各チームに与えられ,グリーンサムでは上記の方法で算出したGreensomes Handicapでプレーする。

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