飛距離を伸ばすための3つのトルク // Golf Digest


Golf Digest "3 Moves To Smash It - The Tour Secret To Power: Amp Up Your Downswing"

http://www.golfdigest.com/golf-instruction/2015-04/3-moves-to-smash-it

リッキー・ファウラーは,ベンチプレスで400ポンドを持ち上げ40ヤードを4.4秒で走るようなフィジカルフリークではないが。身長は5フィート9,体重は150ポンド。しかし彼はドライバーのクラブヘッドスピードで117mphを出し,キャリーで300ヤード飛ばせる。そしてあなたはできない。どうしてか? これは,偉大なアスリートだけが持って生まれた「天賦の才」のようなものではない。非常にアタマの切れる奴らの最新モーションキャプチャテクノロジーとバイオメカニクスの研究のおかげで,エリートプレーヤーがいかにしてパワーを生み出しているかの全体像が見渡せるようになり,そこからわれわれのが何を得られるかが分かってきた。

40年前,私は父とともに New Orleans の PGAツアー・イベントに行ったことを,今でも鮮明に覚えている。そこで私たちは,ジャック・ニクラウスとトム・ワトソンがレンジでボールを打つのを見た。私の父は大きな男で立派なアスリートだったが,彼らと同じようなクラブヘッドスピードはとうてい生み出せなかった。「奴らは別のことをやってるね」と,父はいった。

彼らはいまだにそうだ。

苦労なく生み出されているように見えるパワーを得るために,ツアープレーヤーは単に遠心力に頼ってシングルプレーン上でインパクトのときにクラブを振っているだけではない。彼らはそのハイスピードを生み出すために,ダウンスイング時に積極的にクラブをトルクしている,あるいはねじっているのだ。

このコンセプトは Dr. Steven Nesbit の研究による。彼は Lafayette College の mechanical engineering の教授であり,メカニズム分析とデザインの専門家である。彼はプロのスイングを分析し,作用しているトルクを特定した。

体とクラブの動きをトラックするための Gears Golf システムを用い(これはこの話の中で3Dのスイング像を作るのに用いられた技術でもあるのだが),それらのトルクを生み出している動きを特定し,それをプレーヤー同士で比較してみた。

再現性が高く素早いスイングを生み出すために,プレーヤーは3つのトルク(ねじる動き)を正しい順番と度合いで行なわなければならない。スイングマニアの簡素表現として,わたしたちはこれらトルクをアルファ/ベータ/ガンマと呼ぶが,これを「Out」「Over」「Around」と思ってもらっても構わない。なぜなら,それぞれのトルクはダウンスイング時にそのようにクラブを動かすからだ。

これらのねじる動きは,素晴らしいスイングにその見た目の特徴を与えるものだ。アルファ・トルクは,クラブと腕との関係を,トップでのL字型からインパクトでのほぼI字型に変える。ベータ・トルクはダウンスイング時に体に対してクラブを正しいポジションに置く。ガンマ・トルクはクラブフェースをスクエアにするのを助ける。つまり,トップからインパクトまでをパワフルにすべく,クラブは外に(Out)かぶさって(Over)回転して(Around)動かなければならない。そして,これら3つのトルクがそれを実現する。

大丈夫。これは見た目ほど難しくはない。いまあなたが抱えているスイングの問題は,改善すべきトルク(ひとつか複数か)に起因する。あなたの問題に合ったトルクに対応するシンプルなドリルを始めれば,スイングスピードが上がり,安定してボールを叩けるようになる。

レバレッジを維持する

最初のトルク(アルファ)は,トップから切り返して左腕が地面と垂直になるときに起こる。これはクラブヘッドが動いている方向に沿った手首にヒンジの解放(unhinging)であり,右腕の伸長を伴う。もしあなたが飛距離が出ずに悩むショートヒッターであれば,このトルクがまず最初に取り組むところ。多くのプレーヤーは,クラブヘッドを体から遠くに投げ出してアルファ・トルクを起こすのが早すぎるか,あるいはパワーを貯めようと(間違った認識のもとに)タメを作りすぎてトルクの発生を遅らせすぎているかの,いずれかである。

ドリル:このトルクを感じ取るために,右足を壁から6インチぐらい離してスタンスをとってみよう。トップからの切りかえしから,クラブヘッドが壁につくまでゆっくりとダウンスイングをする(右図)。 これを正しく行なう鍵は,重心を左足に移しながら,背中をターゲットに向けたままにして,クラブが壁に着いたときでもレバレッジをきかせて壁を押せるようにすることだ。もし右サイドに重心が残っていたり,上体の開きが早すぎたりすると(これらふたつはハイ・ハンディキャッパーによくあるミスだが),壁はしっかりと押せない。


クラブをフラットに放る

ふたつめのトルク(ベータ)は,ダウンスイングのハーフウェイにかけてクラブをフラットに動かすものだ。もしスティープすぎたりした場合には,ここに注意すべき。いいダウンスイングでは,下半身は左にシフトし,そしてそのあと上半身が回転して左腕を押し込み,その左腕はクラブを少しフラットにする。そこから素早く回転して,体の右側を使ってさらにスピードを生みだす。インパクト付近で両手が体近くを動くにつれて,クラブは左腕に沿って鞭のように激しく動く。ツアープレーヤーがさらなる飛距離を得るために使う,スイングのボトムでのターボチャージャーだ。

ドリル:後ろに鏡を置いて,胸の高さまでバックスイングする。右肘は左より高くあるべきで,クラブのバットはボールのほんの内側を指しているべきで,そして重心は右にシフトしているべき(右図,上)。そこから,右足を押し込んでダウンスイングに流れ込む。胸の回転によって右腕が左腕の下で動き,シャフトが少しフラットになってクラブのバットがボールの外側を指しているのを感じること(右図,下)。


フェースをスクエアに戻す

最後のトルク(ガンマ)は,もっともシンプルだ。これは,クラブフェースを開いて閉じるもの。スライスで悩んでいるなら,ダウンスイングでもっとフェースを閉じなければいけない。多くのプレーヤーは,そうすべきであることを知らないか,知っていたとしても,バックスイングでフェースを開きすぎていて,インパクトまでにスクエアに戻せていない。

ドリル:このトルクがどう働くかを絵的に理解するために,ミドルアイアンのクラブフェースの一番下の溝に沿ってストローを,トゥからストローの先が出るように貼り付けてみよう。鏡を後ろにおいて,右の前腕をシャフトがカバーするまでダウンスイングをする。その時点で,ストローは真上を向いているべき(右図,上)。ここからインパクトに向かってクラブを動かし,手が腿の高さに来たときにストローが45度斜めを向くようにフェースを閉じていく。クラブのロフトがあるのでフェースはこれより開いているように見えるが,ストローがフェースの本当の開閉を教えてくれる。

(ちょっと捕捉)
この記事,アルファ・ベータ・ガンマのトルクとか言って,小難しそうに書いてますが,個々の概念はいろんなところでいろんなかたちで語られていることと同じでしょうし。

まず,アルファと呼ばれる,いわゆる打ち下ろす動きは,たとえば「スイングをいくつかの要素に分解してヘッドスピードを上げる方法を分析」にあったように,右肘の伸ばしと手首のヒンジ(これをコックと言う人もいるけど)を使う動きがクラブを加速させると。「森守洋『インパクトから考えるとゴルフは急に上手くなる』青春新書プレイブックス」の中にも,切り返しからは空手の瓦割りのイメージとかいうのはあったはずだけど,その動きだろうと。

次に,ベータと呼ばれる動きは,たとえば「栗林保雄『遅く始めたゴルファーは「型」から入れ!―運動センスのいらないゴルフ』ゴルフダイジェスト新書」の中に書かれていたような,切り返しから右手を使っていく動きだったり,あるいはマーク金井氏の「ゴルフの竪琴」にあるような「右手を上に保つ感覚」であったり,はては雑巾王子が言ってる「ハンドルを左回し」ってことに繋がるんだろうと。



最後に,ガンマといわれるフェースの開閉については,まさに「インパクトでクラブフェースをスクエアにするために必要なこと // GolfWRX」に書かれていた通りで,あるいは再び「森守洋『インパクトから考えるとゴルフは急に上手くなる』青春新書プレイブックス」これではフェースの開閉というのが強調されていましたね。桑田泉のクォーター理論は特にこの「フェースって思ったより閉じられないんだからさっさと閉じちゃいな」ってのを強調しているように思えますね。

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ってな感じで,いろいろつながってきますね。

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