1 Aug 2014

本 // 坂田信弘・かざま鋭二『風の大地』 // (13)第一打

  • 「雨,雨降れ降れネエちゃんとォ〜〜,お部屋でシッポリ楽しいな!」(笠崎)
  • 「吸う息が長くなってきたな。前傾斜面からこれだけ長い息が出来るとはな……」(笠崎)
  • 「旅行か………… もし,あなたと一緒に行くことが出来たら…………」(沖田)
  • 「尾崎さんが言っていました。プロゴルファーは,いつも夕焼けに見送られなくちゃいけないって。優勝を競う最終組が18番ホールを終えるのは,夕方です。僕もそういうプロになりたい……」(沖田)
  • 「沖田さんの心のまわりには,大きな囲いがあるのね。ゴルフ以外を入れない囲いが……」(麗子)
  • 「変だ…… 頭の中は全英オープンのことで一杯のはずなのに… 希望で一杯のはずなのに…… この気持ちは何だろう。たった10日余りの旅なのに……」(沖田)
  • 7月14日,沖田はグラスゴー空港に着いた。全英オープン会場はターンベリーエイルサコース。スコットランド西部に位置する極めてハードなリンクスコース。
  • 沖田圭介は栃木県の男体山の冬風の下でゴルフを覚えた。そのゴルフは今,スコットランドの風に挑みゆく。
  • 「スコットランドに行ったら,必ずプレストウィックを見て来なさい。あそこはプロゴルファーの聖地です。」(小針)
  • 「プレストウィックを舐めちゃいけねえよ。ラフの深さは世界一のコースだ。ボールが無くなったら電話をよこしな。配達してやる。」(リリィの兄)
  • 「美しい! 僕は本当にスコットランドに来ているんだな……」(沖田)
  • 「たね明かし! プレストウィックは難し過ぎます。ティショットは全部,ロングホールはセカンドもアイアンで打ちました。フェアウェイの幅20ヤード,ドライバーで打てる自信はありません。」(沖田)
  • 「つまんない話をしないで,ビールおくれと言ってるだろ,兄さん!」(リリィ)
  • プロゴルファーはコースを旅する者であり,観光名所,旧跡,異国の風景に感動する心はプロの肩書きを得た時から捨てている。
  • 「太い雨は短く,細い雨は長い。それが夏のスコットランドの雨さ。」(リリィ)
  • 「キャディちゅう仕事はな,バッグ担いで歩くだけじゃないんだな。客におべっか言うんでもねぇ! キャディの仕事は,風と地面に探りを入れる勘がいるんだ。」(リリィの兄)
  • 「気候が急に変わった時に,膝がそれを一番敏感に感じます。膝を流さないようにしなさい。右膝が流れば右,左膝が流ればボールは左へ曲がります。」(小針)
  • 「キャディの言う距離がいつも5ヤード違っていた。その時,俺は疲れのピークだった。だから自分のスウィングが悪いのだと思った。それでスウィングを変え,リズムを崩した。許せん! 人を信じて馬鹿を見るのは自分だ。ド素人を信じた自分が許せない!!」(河内)
  • 「君はスコットランドの風を知っている。それで十分だよ。」(沖田)
  • 「一緒にコースを歩いてるだけで,君は僕の気持ちを落ち着かせてくれるだからね。」(沖田)
  • 「バカヤロウ…………」(リリィ)
  • 「自分の勘を信じる勇気………… こいつ…… 結構,骨あるよな…………」(リリィ)
  • 「あれじゃキャディは大変だよ。易しいラインは易しく打ってくれなきゃ,キャディやる方のリズムも壊れちまうもの。」(リリィ)
  • 「あたいはバッグを担ぐだけの女さ。それだけだよ!」(リリィ)
  • 「父さんが言ってた。プロゴルファーだったら18ホールの内,チャンスホールを6ホール作ってくれると。ピンチホールも6ホール作ってしまうと。残り6ホールがキャディの役目だと…………」(リリィ)
  • 「オメエの兄チャンは下手だァ! フェスキュー草の打ち方を知らねえな!!」(クランプトン)
  • 「おい,日本の兄チャンよ,この草の名前を知っとるか!? 性格を知っとるか!?」(クランプトン)

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